田辺聖子さん「ジョゼと虎と魚たち」

こんにちは。

田辺聖子さん「ジョゼと虎と魚たち

短編恋愛小説です。

 

どの小説も考えさせられます。

田辺さんの描く「どこか憎めない男」は、私からしたらみんな憎めます。

 

浮気、二股、不倫、相手の妊娠など、

この小説に登場するほとんどの男性がフワフワしています。

 

心が主人公の女性だけに向いている男性がほぼいない気がします。

逆に女性は芯があって、どんと構えています。

 

主人公が恋愛して幸せなまま終わった、タイトルにもなっている「ジョゼと虎と魚たち」が、一番不安を感じさせます。

ジョゼには恒夫しかいなくてすごく幸せなのに、「いつ去るか分からない」という覚悟もあります。

 

浮気されたら憎んでしまう、覚悟を決めて恋愛しない私は、どちらかと言えばフワっとした男性登場人物たちの方に近いのかもしれません。

 

読んでいただき、ありがとうございました。