向田邦子さん「思い出トランプ」

こんにちは。

向田邦子さん「思い出トランプ」

思い出トランプ (新潮文庫)
 

 昭和55年~56年頃の作品ですが、おもしろいです。

 

昭和の小説ってなかなか「食わず嫌い」してしまいます。

その当時の歴史だったり、制度を勉強しないとついていけないこともあります。

 

向田邦子さんの小説は、何の知識もいらないし、今読んでも面白いです。

 

私は向田さんの描く「嫉妬」がたまらなく好きです。

話の広げ方や言葉の表現も独特で引き込まれます。

時々ドキリとしたり、予想外の展開があったり、主人公の心の揺さぶられ方がストレートに伝わってきます。

 

相手の気持ちを捉えられていなかっことに気づいたり、振り回されたりするのもまたリアリティがあります。

 

価値観が同じとか、長年一緒にいれば何でもわかる

なんて幻想なんでしょうね。

 

読んでいただき、ありがとうございました。