こんにちは。
吉田修一さん「国宝(下)」
この作品に登場する女性たちは、みんな強くて素敵だ。
梨園の妻だとか、娘、舞妓さんなど芯が強くて、肝が据わっている。
それは、夫が素敵だからなのだが。
自分の夫や息子が人生を捧げている事を支えるという役目が、彼女たちを輝かせているのだろう。
芸能という世界は、自分の祝い事から不幸までプライベートなことが筒抜けで、関係のない人たちに評価される不思議な世界だ。
たくさんの困難を乗り越えながら成長していく、主人公喜久雄にどんどん引き込まれていく。
この歌舞伎の世界と人間の感情を細かく捉える吉田さんはとても相性がいいと思う。
読んでいただき、ありがとうございました。